ミルクティー

ミルクティーと血糖値の関係

ミルクティーを飲むときに、あなたは砂糖を入れますか?

砂糖を入れた場合と入れない場合とでは、ミルクティーと血糖値の関係がまったく違ってきます。

ミルクティーに砂糖を入れない場合

紅茶にも、牛乳にも、それぞれ血糖値の上昇を抑制する働きがあります。ミルクティーはこのふたつを合わせたものですので、血糖値の上昇を抑制する効果があるといえるでしょう。

ミルクティーに砂糖を入れた場合

ほっとリラックスしたい時など、ミルクティーに砂糖を入れて飲みたいときもあるでしょう。たまになら、リラックス効果が高まって、健康に良い影響を及ぼすことも考えられます。しかし、毎日のようにたっぷりと砂糖を入れてミルクティーを飲んだとしたら、それは確実に血糖値を上げ、糖尿病のリスクが高まることでしょう。

ミルクティーと血糖値に関する研究はある?

ミルクティーを対象にした研究は見つかりませんでした。そこで、ミルクティーに含まれる、紅茶と牛乳のそれぞれについて、血糖値に関する研究があるか調べてみました。

紅茶と血糖値についての研究

日本紅茶協会のホームページに掲載されている、早稲田大学の研究では、紅茶は食後の血糖値の上昇を抑えることが分かったとあります。紅茶には、デンプンを糖に分解する酵素のアミラーゼ、マルターゼ、スクラーゼなどの活動を抑える働きがあり、糖への分解や吸収を妨げます。

アフリカ産紅茶の長期接種による血糖値の変動についての研究も見つかりました。紅茶抽出物1,560mgの投与で、紅茶ポリフェノールが小腸の糖類分解酵素を阻害することが報告されています。

また、別の研究では、200mlの紅茶を飲んで食後の血糖値にどう影響するかの実験を行い、食後血糖値の変化は、水を飲んだ時とほぼ同じであるという結果が出ました。

市販のペットボトルの紅茶飲料500mlの紅茶の固形物量は1,500mgですので、500ml程度以上の紅茶を飲んだ時に、血糖値を下げる効果があるようです。

牛乳と血糖値についての研究

牛乳が、食後の血糖値上昇を緩和する作用を持つことを明らかにした研究がいくつかあります。

ミルクたんぱく質には、インスリンの分泌を促進させるはたらきがあることを証明した研究がまず1つ。

ある研究では、牛乳に含まれる脂肪が、食後高血糖を抑制する効果を高めている可能性があるとしています。朝食時にたんぱく質が含まれる牛乳を飲むことで、その日1日の食後血糖値が穏やかになるというものです。セカンドミール効果としても知られています。

ミルクティーを飲む時に気を付けたいこと

砂糖を入れないミルクティーは、血糖値の上昇を抑制する効果があり、問題ありません。

しかし、砂糖を入れた場合は、その効果よりも、砂糖を入れたことによる血糖値の上昇が上回る場合がありますので、入れる砂糖や飲む量は控えめにした方が良さそうです。

最近は、色々な種類の魅力的な、ペットボトル入りのミルクティーが、店頭で売られています。砂糖入りのミルクティーは飲み過ぎると、糖分の摂り過ぎにつながり、ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)になる危険性があるので、飲み過ぎには注意しましょう。

エビデンスの参照先

※1:人見英里, 山口県立大学, 学術情報第7号〔看護栄養学部紀要 通巻第7号〕2014年3月,
「各種茶飲料の摂取が若年健常女性の食後の血糖値に及ぼす影響の検討」【PDF】

※2:日本紅茶協会 紅茶Labo.,血糖値

※3:坂口名菜, 栄養学雑誌, Vol. 67, No. 1, P.9~13(2009),
「女子学生における牛乳の脂肪量による食後高血糖抑制効果の検討」

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