麦茶

麦茶と血糖値との関係

夏の飲み物といえば、冷やした麦茶。汗をかいた体にしみわたります。ノンカフェインであり、子どもから大人まで飲める夏の定番です。

麦茶は、字のとおり、焙煎した大麦の種を煎じて、作った飲み物です。カリウム・カルシウムなどのミネラル分が含まれています。

生物が生きていくために必要である酸素の中に、「活性酸素」があります。この活性酸素は本来ならば外的から体を守る働きをするもの。しかし、増えすぎてしまうと、がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病などの病気を引き起こしてしまいます。

活性酸素をなくすためには、抗酸化成分が必要です。麦茶にはこの抗酸化作用の成分が含まれています。血糖値そのものに関する研究はありませんが、糖尿病の合併症を予防する効果があるようです。

酸化作用では、血糖値の変化はみられない。

糖尿病の治療中は、血糖値を正常範囲以内にコントロールすることが大切です。高血糖値が続くと目の病気である網膜症・足に見られる神経障害・腎症・血管の動脈硬化・歯周病などの合併症を引き起こします。

麦茶に含まれる成分が、血糖値に直接影響は与えませんが、血液をサラサラにし、虫歯や歯周病を予防します。また、血流が良くなることで、神経障害を軽減することができます。

血糖値を正常に保つといった効果はありませんが、糖尿病に関わる合併症の予防には一役買ってくれるようです。

麦茶の成分

血糖値を抑える麦茶の成分に関する研究は、見つけられませんでした。代わりに、糖尿病の合併症を予防する成分について調べた内容をお伝えします。

麦茶に含まれる「アルキルピラジン」は麦茶の大麦の焙煎の際にメイラード反応(褐色物質ができる)により生成されます。麦茶独特の香りとなる成分です。

このアルキルピラジンには抗血液凝固作用があり、血液をかたまりにくくサラサラにする効能が期待できます。血流が良くなることで、網膜症、神経症、動脈硬化に良い影響を与えるでしょう。

「カテコール・ゲンチシン酸」などのポリフェノール、は活性酸素を抑制して、糖尿病の発症を防ぎます。

虫歯の原因となるミユータンス菌を抑制する成分も含まれ、虫歯や歯周病の予防も期待できます。

麦茶飲むときに気を付けたいこと

麦茶はミネラルを含んでいるので、汗をかく夏の飲み物に適しています。

麦茶は、暑い夏に量を気にせず多量に飲むことがあります。カフェインが含まれていないことも要因でしょう。すると、体に水分がたまりがむくんだり、おなかが緩くなったりすることも。1日に飲む量は、コップ4杯から5杯を目安にしてください。

また、麦茶には体を冷やす効果があるので、冷たすぎる麦茶は、体を冷やしてしまいます。一日に飲む分を準備し、常温にしてからの摂取をおすすめします。

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