エナジードリンクと血糖値の関係
エナジードリンクには多量の糖が含まれています。その量はエナジードリンク100mlあたりに約10gとも言われるほどです。口から摂取されたエナジードリンクは、胃や腸にまで達するとそのまま血液に吸収されていきます。血液中の糖の量を示しているのが血糖値ですので、エナジードリンクの摂取が血糖値の上昇と直結しているのは疑いようがありません。
エナジードリンクには糖だけでなくカフェインも含まれています。一時的な眠気や疲労感の解消の効果があるカフェインですが、血糖値を高めるホルモンの分泌を促す物質でもあるのです。
エナジードリンクに含まれるカフェインと糖分の2つが血糖値を上昇させる要因となるため、過剰な摂取は控える必要がありそうです。
カフェインが血糖値を上げる?
前述の通り、カフェインには血糖値を上げやすくする効果があります。正確に言うと、エナジードリンクで摂取されたカフェインは体内で吸収され、血糖値の上昇を防ぐ効果を持つインスリンの働きを妨げます。エナジードリンクに含まれる糖をそのまま吸収し血糖値が上昇する結果となります。
カフェイン自体が血糖値を上げるというわけではありませんが、血糖値を上げやすくする効果があるのです。カフェインの多量摂取には注意が必要です。
エナジードリンクを使った血糖値に関する実験はある?
エナジードリンクが糖尿病を引き起こす可能性があることを示唆する実験結果がみつかりました。エナジードリンクに含まれるカフェインには血糖値の上昇を抑えるインスリンの働きを抑える効果があるため、より急速な血糖値の上昇を促すというものです。
カフェイン含有のエナジードリンクとカフェイン抜きのエナジードリンクの両方を用意し、摂取後の血糖値の上昇を調べたところ、カフェイン入りのエナジードリンクではカフェイン抜きのものと比べて約25%も多くの血糖値上昇が見られました。
エナジードリンクには確かに疲労感や眠気が和らぐ効果があり、頼ってしまいがちなのはわかります。しかし、カフェインによって得られる思わぬ効果についても知った上で摂取をするのが賢明でしょう。
エナジードリンクを飲むときに気を付けたいこと
エナジードリンクを飲むときは、血糖値スパイクとカフェインの過剰摂取に気を付けましょう。血糖値スパイクとは、一度に多量の糖分を摂取することによって血糖値が急激に上昇し、その後急下降する状況を指します。激しい血糖値の変化によって頭痛が生じたり眠気を感じたりと様々なことが起きる可能性があります。
この状態が頻繁に繰り返されると2型糖尿病や動脈硬化などを発症する可能性が高まるとも言われており、注意が必要です。
※2:糖尿病ネットワーク,「カフェイン入り「エナジードリンク」で糖尿病が悪化 日本でも死亡例」