乳酸菌飲料と血糖値との関係
乳酸菌飲料は、牛乳を乳酸菌や酵母を使って発酵させた飲み物です。ちなみに乳酸菌とは、代謝の過程で乳酸を作り出す菌類のことです。
商品によりけりですが、中には甘みを足すために果糖ぶどう糖液糖を添加しているものもあります。果糖は血糖値を上げにくいと言われていますが、ブドウ糖は速やかに吸収されていきます。甘
い乳酸菌飲料は魅力的です。また、乳酸菌という響きが体に良いイメージをもたせます。しかし、果糖ぶどう糖液糖が含まれている場合は、血糖値を上げる可能性があることを覚えておきましょう。
乳酸菌が血糖値を下げる?
乳酸菌には、腸内環境を整える働きがあります。いわゆる善玉菌が腸内に増えると、栄養の吸収がされやすくなったりインスリンの分泌が適切にされるようになるようです。そのため、乳酸菌飲料を上手に生活に取り入れることは、血糖値の上昇を抑えるサポートになると言えるでしょう。
また乳酸菌が作り出す酸によって、腸の動きが良くなり便通の改善といった効果も見込めます。
乳酸菌飲料の多くは、腸まで乳酸菌が届くように工夫されていることが多いため、乳製品や発酵食品が苦手という方でも、乳酸菌を取り入れやすくなっています。普段の食生活で乳酸菌が不足しがちという方は、乳酸菌飲料を取り入れてみてはいかがでしょうか。
乳酸菌飲料を使った血糖値に関する実験はある?
乳酸菌飲料を使った実験についてはみつけられませんでした。しかし、乳酸菌と血糖値についての実験が行われていました。
カイコを使い、体内への糖の取り込みを阻害する働きをもつ乳酸菌の働きを検証。結果、血糖値の上昇を抑制する効果が認められました。
そこで使用されたのは、YM0831という株を使った乳酸菌です。さらにヒトを使った臨床試験でも、血糖値を抑制する可能性があることが示唆されました。
まだ、試験段階のため乳酸菌飲料への配合はされていないようですが、今後の期待がもてる実験と言えるでしょう。
乳酸菌飲料を飲むときに気を付けたいこと
乳酸菌を手軽に摂取できる乳酸菌飲料は、使われている菌ごとに特徴があります。例えば、お腹の調子を整えるものやダイエットのサポートに良いものなどです。
そのため、血糖値の上昇を抑制したいときはそれに見合った働きを持つ菌が使われている乳酸菌飲料を選ぶようにしましょう。
また、乳酸菌飲料の餌となる食物繊維を配合しているトクホや栄養機能食品といった商品もあります。普段、あまり食物繊維を摂れていない方はプラスで栄養が補給できる商品を選んでもいいかもしれません。
現在、薬を服用して血糖値を下げているという方は、トクホや栄養機能食品を積極的に取り入れるときは、前もって医師に相談しましょう。薬との相性は大丈夫なのか確認してください。
※2:糖尿病ネットワーク,「清涼飲料やお菓子の「果糖」が糖尿病や心臓病のリスクを高める」