そもそも「プーアル茶」とは
中国雲南省が発祥のプーアル茶は、一旦加熱することで酸化発酵を止め、麹菌などで発酵させた「後発酵茶」です。お茶としても柔らかい味わいでおいしいのですが、それ以上にダイエット効果が高いと言われていることから、多くの方に好んで飲まれています。
本来、プーアル茶には自然発酵させた「生茶」と、微生物で意図的に発酵させた「熟茶」の2種類があるのですが、熟茶のほうが効能が高いと言われていることから、日本ではプーアル茶というとこの熟茶を指すことが多いようです。
プーアル茶と糖尿病の関係
メカニズムこそ完全には解明されていないものの、人間相手の治験によって、プーアル茶は2型糖尿病に対して効果があると実証されています。糖尿病になる大きな原因の一つに、インスリンの分泌量が減ることで体内に糖が吸収されにくくなる「インスリン抵抗性」があるのですが、プーアル茶に含まれる成分がすい臓の細胞を保護してくれるため、インスリンの分泌が助けられます。また、発酵の過程で出てくる酵素が受容体とインスリンの結合を助けるすることで、糖の代謝速度が上昇し、血糖値の上昇をなだらかなものにしてくれる効果もあると言われています。
また、プーアル茶に含まれるポリフェノールは腸での脂肪吸収を抑えるため、ダイエット効果や成人病の予防効果にも。ダイエットを始めとする体質改善にも間接的に影響することも、プーアル茶が糖尿病に有効である理由の一つだと言えるでしょう。
そのほかプーアル茶を飲むメリット
プーアル茶には糖尿病の改善以外にも、様々な効能があります。
まず、プーアル茶にはダイエット効果があるとされています。没食子酸と重合型カテキンというポリフェノールが含まれていて、これらが腸で脂肪が吸収されるのを防ぎます。加えて、リパーゼ酵素が吸収されてしまった脂肪の燃焼を助けるため、体内での脂肪の蓄積を2段構えで防ぐことが可能です。
また、さらに挙げられるプーアル茶の効能はデトックス効果。抗酸化作用が高い没食子酸と重合型カテキンは体内の老化防止だけでなく、腸の中に蓄積された老廃物を排出する効果も持っています。継続的にプーアル茶を飲み続けることで体が内側からきれいになっていきます。ポリフェノールの抗酸化作用によって、若々しい体づくりを促す効果も。活性酸素を減らすことが老化ケアにつながり、肌の衰えを食い止めることが可能です。
他の飲み物と比べて主に腸を中心に働きかけていることがプーアル茶の特徴的な点と言えます。それを踏まえて他の飲み物と併用するのも良いかもしれません。
プーアル茶のデメリット・副作用
腸内での脂肪の吸収を防ぎ抗酸化作用もあるプーアル茶ですが、気を付けてほしい点もあります。プーアル茶に副作用はないのですが、緑茶などと同様、カフェインを含んでいます。よくプーアル茶はカフェインがない、もしくは少ないといった説明もあるのですが、実際の研究ではカフェインが含まれているという結果が出てきています。発酵のタイミングなどにより変化する可能性もあるそうですが、妊婦さんのようにカフェインを避けた方が良い方は注意してください。