「酢」がもたらす血糖値上昇へのはたらき
血糖値を下げる飲み物のひとつ、酢。しかし「酢」と聞くと、「酢って、飲み物なの?」「そのまま飲んじゃうの?」と、疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、料理用の醸造酢をゴクゴク飲むというわけではありません。飲み物に酢を入れて、酢ドリンクにすることです。大さじ1杯ていどの酢を飲み物に入れるだけでも、食後の血糖値上昇がゆるやかになるのです。
ある実験では、健康な人たち2つのグループに約15mlの酢を入れた飲み物と、酢を含まない飲み物を、白飯を食べたあと10分以内に飲んでもらいました。
すると、酢を含んだ飲み物を摂取した人たちの多くが、血糖値の上昇が低く抑えられていたといいます。食後30分後だった血糖値上昇のピークの平均上昇率は、酢を摂取しなかったグループの89%に抑制されていたそうです(出展:日本臨床栄養学会雑誌 27:321-325 2006『健常な女性における食酢の食後血糖値上昇抑制効果」)。
つまり、酢には疲労回復や食欲を増進させるなど、これまで知られていた力以外にも、血糖値の上昇をゆるやかにする、というパワーがあるこということがわかってきたということ。
「でも差はたった10%前後でしょ?」と思われるかもしれませんが、食事は毎日のことです。毎日、毎食の10%が、やがては積もり積もって大きさとなってあらわれてきます。
リンゴ酢を摂ることの効果
そんな酢を手軽に飲む手段として、リンゴ酢を利用する方法もあります。
リンゴ酢は、リンゴ果汁を発酵・熟成させてつくった果実酢。日本では米酢や穀物酢の陰に隠れ、さほどメジャーな存在ではありませんが、アメリカではもっとも一般的な酢です。
そんなリンゴ酢には、ダイエットや美肌作用のほか、糖尿病を抑えるはたらきがあるともいわれています。
インスリン機能へはたらきかけ、血糖値をコントロールし糖尿病を抑制する力があると、近年の研究でいわれるようになってきました。しかし、いまだ研究段階であり、血糖値上昇への効果については、もう少し研究成果を待ったほうがいいかもしれません。
副作用の心配がない天然水がオススメ
利用方法としては、ほかの飲み物と割ってドリンクとして飲用するのがメイン。料理などにも活用できますが、米酢や穀物酢、そのほか血糖値を下げる飲み物と比べると、活用の幅は狭くなってしまいます。
体質によっては、飲み過ぎてお腹を壊してしまう可能性も。
おすすめなのは、副作用の心配のない、天然水。天然水ならからだへの負担もありませんし、料理や飲み物と、利用に制限もありません。
天然水には、抗糖尿病、抗メタボリックシンドロームへの作用などのはたらきがあること知られているものがあります。
毎日飲んでいる水をそうした天然水に変えるだけで、血糖値をゆるやかに下げることができます。