ルイボスティーと血糖値との関係
南アフリカ共和国の1部の地域で自生している針葉樹の1種のルイボス。そのルイボスの葉を乾燥・発酵させたのがルイボスティーです。煮出すと赤色で渋みが少なく、カフェインが含まれていないことから、健康茶として1990年頃より日本でも飲み始められました。
ルイボスティーには、マグネシウムやカリウムなどのミネラル類とフラボノイドの1種である、アスパラチンという成分が含まれています。アスパラチンには、体にとって不要な活性酸素を除去する働きに加え、血糖値の上昇を抑制し糖尿病を予防する効果があると言われています。
ルイボスを乾燥・発発酵をさせない「グリーンルイボスティー」には、アスパラチンがとくに多く含まれているそうです。
アスパラチンが血糖値の上昇を抑える
ルイボスティーと、乾燥発酵しないグリーンルイボスティーの両者には、アスパラチンという成分が含まれています。研究により、アスパラチンは血糖値の上昇を抑える効果があることが分りました。
食事の際に飲み物をルイボスティーに変えることで、血糖値の上昇が穏やかになる効果が望めるでしょう。ただ、ルイボスティーは少しクセのある飲み物。飲みやすくするために砂糖をいれて楽しんでいる人もいるでしょう。血糖値のことを考えると、砂糖を加えるのは得策ではありません。少量に留めるか、無糖でルイボスティーを楽しみましょう。
ルイボスティーを使った血糖値に関する実験はある?
2011年から2012年にかけてルイボスティーが血糖値に及ぼす影響について研究がありました。日本の大学研究者とルイボスティーの原産国である南アフリカ共和国研究者との共同研究です。
お茶として飲用されている、ルイボスティーに含まれるアスパラチンについて血糖値を抑える効果につい研究した結果が報告されています。
糖尿病のマウスを使った実験で、ルイボス由来のアスパラチンが血糖にどのように作用するのかを検証した実験です。アスパラチンを含むエサを与えて、血糖値の様子を検証しました。 結果、アスパラチンには2つの血糖値抑制作用があることが示唆されています。
1つは、筋組織へ糖を吸収する働きの促進です。インシュリンを介さない経路で、糖(グルコース)を取り込み、エネルギーとして使用します。2つめは、インシュリンの分泌の促進もみられました。これらの結果から、アスパラチンには糖を素早くエネルギーにする働きとインシュリンを活性化させる働きがあるということが分かりました。また、すい臓において活性酸素によるストレスを軽減する働きがあることも、示唆されています。
ルイボスティーを飲むときに気を付けたいこと
ルイボスティーはマグネシウム・カルシウム・カリウム・亜鉛・鉄などの豊富なミネラルを含んでいます。マグネシウムには、便を軟らかくする作用があるため、飲み過ぎるとお腹が緩くなる可能性があるので注意しましょう。
また、成分の中にはSOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)が含まれています。このSODも腸の動きを活発にします。ルイボスティーの摂取量が多くなると、上記症状が出るので、1日摂取量は500ml程度にしておきましょう。
また、血糖を下げる効果があるので、血糖値を下げる薬を服用している方はルイボスティーの摂取量や飲むタイミングには注意が必要かもしれません。